ツアー訪問事業所

“カフェ”の文化をこの地に残したい

カフェ カトルセゾン 堀内 憲二さん
  • 事業内容
    洋菓子の製造・販売、カフェ運営

パリ仕込みのタルトとオムライスが絶品な人気店

 カフェ「カトルセゾン」は由利本荘市にある人気洋食店だ。パスタやリゾットはもちろん、デミグラスソースがたっぷりかかった由利牛のオムライスは絶品。さらに季節ごとのフルーツを使ったパリ仕込みのタルトも有名だ。県内外からの客足は絶えず、特に地元の常連客にとっては、なくてはならないオアシスのような存在だろう。

 オーナーである堀内憲二さんは、年齢などを理由に引退の意向を示しており、この店を継業してくれる人を探している。

 「朝から晩まで厨房に立つのがきつくなって。のんびりしたいし、次にやりたいこともあるからね」と堀内さんは言う。自営なのだから店休日を増やしても良さそうだが、お客さんのためにと、それはしない。オーナーは変わっても「お客さんのために」店をそのまま続けていきたいという意思が一番にある。

“カフェ”という文化を守りたい

 「フランスでは、カフェは全ての世代に愛される庶民的な場所。ゆっくりと時間を過ごすための、生活の一部として必要な文化なんだよ。そういう場所を目指してここをオープンしたから、お客さんにはここにいる時間をゆっくりと楽しんでもらいたいし、これからもずっと同じ気持ちで通ってもらいたい。そういう店がこの街に必要だと思っているから。」と語る堀内さんの継業への思いは強い。それはカフェという“場所”であり“文化”を自身が引退しても残していきたいという強い意志の表れである。

 

おいしかった!の一言のために

 仕事のやりがいを尋ねると「お客さんからの“おいしかった”というひと言と、その時の笑顔のためにやってるようなもんだね。」と言いながら堀内さんは笑顔を見せた。さらに、フランス仕込みの本格的なタルトを地元に広められたのも、今となっては一つのやりがいだったという。

この仕事に向いている人とは?

 「まず第一に、人の喜びを自分の喜びとして考えられる人。」お金儲けとしてではなく、お客さんに喜びと楽しい時間を提供したいという想いが不可欠だ。堀内さん曰く、「料理の技術はそんなに必要ではない。まずは、カトルセゾンの味を受け継いでくれればそれで良い」という。

 「みんな、自分の家族や大切な人のために料理を作るでしょ?それで良いんだよ。人のために料理を作れる人。そして、できればうちに通ってくれるお客さんが何を求めているか感じ取れる人。人の心を満たすという才能のある人が良いね。」

 そして「カトルセゾンの味を自分のものにできたら、5年後でも10年後でもその人のオリジナリティーを出していってもかまわない。このお店を結果的に足掛かりにしたっていいんだよ。お客さんを想える人であればね。」とも語ってくれた。

 

由利本荘市は恵まれた商圏

 由利本荘市は、秋田市などと比べると店の多さや人口は小規模だ。しかし、店舗の大きさを考えると、現在の商圏と人口はちょうど良いのだそうだ。自分の目の届く範囲から来店してくれるので、ニーズが分かりやすく満足度も上げやすい。それだけではなく、商圏外から訪れる場合もアクセスが良いという恵まれた環境なのだ。

 「何かをチャレンジするには、ちょうど良い場所だと思うよ。」と、堀内さんも太鼓判を押してくれた。

 「秋田県の人は新しい事を苦手としている印象だから、他県から来た人がチャレンジして見せて、地域を盛り上げて欲しいね。」

 撮影のために入らせてもらった厨房は、ピカピカに磨き上げられていた。言いたいことはズバッと言うが、おいしい料理を提供するためには努力を惜しまない性格。そして何よりお客さんのことを一番に想い続けている温かさから、堀内さんの人柄そしてカフェカトルセゾンという唯一無二の存在の大切さを感じた。

紹介映像